10種雲形ピックアップ


雲の種類は大きく分けて10種類あり、「10種雲形」と呼ばれています。
その雲の特徴などを紹介します。(巻雲は紹介していません。)



※このページの内容は3年ほど前(2013年ころ)にサイト上に載せたものをまとめたものです。

雲の種類…10種雲形の説明

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<Cb:Cumulonimbus(積乱雲)>

積乱雲1積乱雲2積乱雲3積乱雲4
写真:積乱雲への発達(一番右が積乱雲の無毛雲となります)

積乱雲(せきらんうん)はご存じの通り、入道雲やかなとこ雲と呼ばれる雲です。

一般的には夏を代表する雲として定着しています。

積乱雲の特徴として、直下では激しい雨が降り、雷が鳴ったり雹が降ったりすることもしばしばあります。

竜巻も積乱雲からの発生です。)

下降噴流(ダウンバースト)といわれる冷たい気流が爆発的に吹き出していることもあり

(激しいと電柱が倒れることもあります!)、非常に危険な雲です。


この雲が見えたらレーダーアメダス解析画像で確かめたり、

気象庁が出す降水ナウキャスト5分ごとに雨の強さやその移動方向が示されます。1時間先までの予報。欠点:雨雲の盛衰はわからない)や

降水短時間予報30分ごとの更新。6時間先まで。欠点:予報時間が長くなるほど精度が悪くなる)など検索して

今いる場所に強い雨が降ってくるのか目安として確認したほうが安心できます。

(この場合、地理関係を頭に入れておいたほうがいいと思います。)


近年でゲリラ豪雨と呼ばれるようになったにわか雨ですが、その激しい雨の原因にもなっています。

積乱雲の中では上昇気流や下降気流があり、激しい乱気流となっており、雹も混在していることがあります。

中に入ろうものならたちまち乱流の渦に巻き込まれますので、航空機の天敵ともいえる雲の代表です。




積乱雲01 
無毛雲の積乱雲です。時間が経過するごとに多毛雲になっていきました。

積乱雲02
積乱雲がぼやけてきています。多毛雲です。

積乱雲に覆いかぶさるように見えるレンズ状に長く伸びた雲があります。

これは積乱雲からかなり離れた層積雲のレンズ雲です。実際には積乱雲にかかっているわけではありません。

雲を見る時は距離感をつかんでみる必要があります。

このように、周辺にはレンズ雲もみられます。


積乱雲03

だいぶ形が崩れてきました。
積乱雲の周辺部、100km以内ではレンズ雲や高積雲、もしくは層積雲がみられることが多いです。


かなとこ雲
積乱雲の副変種である、かなとこ雲です。

激しい対流によって発達し、対流圏界面に達したところで上にはいけなくなり、

雲頂がひろがったものです。かなとこの部分は濃密な巻雲となっています。



積乱雲の乳房雲

積乱雲の副変種である乳房雲です。(◯で囲ってある部分)

下へ垂れ下がるようにできる雲で、かなとこ雲の底部に発生することが多いです。

この雲は乱気流を伴うといわれている雲です。

積乱雲全体像

上の写真の全体像です。パッとみて積乱雲とはわかりにくいのですが、

積乱雲の雲頂部の多毛雲となった巻雲がみられます。

左側はなんとなくモクモクしているのがわかると思います。




積乱雲の全体像2

こちらも積乱雲の全体像です。かなとこ雲は、はっきりと確認できます。

このようにモクモクした部分が周りの下層雲に隠されてしまっていることも多々あります。



積乱雲は発達するものだけではなく、消滅するものもあります。(左から右へ見て下さい)

高気圧からの強い下降気流で発達が抑えられるときもあります。

積乱雲の消滅積乱雲の消滅2積乱雲の消滅3

積乱雲の消滅4
最終的に形は崩れてしまいました。



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<Cc:Cirrocumulus (巻積雲)>

巻積雲

写真:巻積雲。少し塔状雲の性質があります。(「雲の写真」のところにも載せてあるものです)

余談ですが、右上に西行きの飛行機が飛んでいます。



巻積雲はこまかい塊がいくつも集まった雲です。うろこ雲やいわし雲と言われているもので、秋の雲の象徴とされています。

5000〜10000mくらいに発生する上層雲です。ひつじ雲である高積雲よりこまかい雲となっています。


低気圧や前線の前面にでやすく、天気が下り坂になりやすい雲といえます。

一年を通じて発生しやすいので、特に秋だけというわけではありません。

夏ですと、積乱雲のそばに発生しやすかったり、日射がおさえられた夕方に出やすい傾向があります。

大抵は同じ上層雲である巻層雲と共に発生していることが多いです。



巻積雲の層状雲
巻積雲の層状雲です。少し太陽がまぶしくて細かいうろこ状の雲がわかりづらくなっています。
下層にあるのは積雲です。


巻積雲の波状雲
巻積雲の波状雲です。波が細かいバージョン。少し見にくいかもしれません。
上層には巻層雲があります。


巻積雲の波状雲2
これも巻積雲の波状雲です。こちらはわかりやすいです。
上層雲の波状雲は8割方天気が下り坂になります。

あとの2割はジェット気流に伴うもので、こちらの方は晴天系になります。



巻積雲のレンズ雲
巻積雲のレンズ雲です。

このようにはっきりしているものは、あまりお目にかかれない雲です。
空に水蒸気が多く白っぽい時に多くみかけます。

巻積雲のレンズ雲は、南東海上に優勢な高気圧があり、西側や日本海側に前線を伴った
低気圧が存在するときによくみることができました。
低気圧に吹き込む強い風によって発生したと思われます。写真の雲もそのような気圧配置でした。
さらに、巻積雲ではなく高積雲が出る場合もあります。もしかしたら高積雲のほうが多いかもしれません。


巻積雲の乳房雲
巻積雲の乳房雲がかった雲です。


乳房雲は下に垂れ下がるように発生しますが、こちらの雲はあまり顕著ではありません。
房状雲との合いの子みたいな感じの中途半端なものです。


乳房雲と房状雲
こちらは上の写真のパノラマです。上の方が房状雲、下の方が乳房雲となっています。
電線があって少し見づらいですが。。



巻積雲の彩雲
巻積雲の波状雲と巻層雲の波状雲のところに発生した彩雲(さいうん)です。

雲のコントラストがはっきりしている時に発生しやすいと感じます。
大抵、色はピンクと緑色をしており、光の回折によって起こるといわれています。
すごく美しいです。




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<Cs(巻層雲)>

Csタワー
写真:巻層雲(「毛状雲」の分類になります。)

巻層雲は空に薄くベールのように拡がった雲で上層に現れます。「うすぐも」とも呼ばれています。

この雲には、太陽のかさ(ハロ)や幻日、環天頂アーク、環水平アークなどの様々な大気光学現象が現れやすいです。

10種雲形のなかでは、種と変種を合わせて4種類しかない雲です。


個人的にはもう少しバリエーションがあってもよいと思います。

(濃密になった巻層雲とか、毛状雲と霧状雲を合わせたようなものがあるので)

上層雲(5000〜10000mくらいの高度に発生)に分類されています。


Cs霧状雲

巻層雲の霧状雲です。太陽の周りにかさ(ハロ)がかかることが多いです。


CS毛状雲

巻層雲の毛状雲です。繊維状のもので巻雲と間違えやすいです。


巻層雲の波状雲

巻層雲の波状雲です。上層雲の波状雲は天気が下り坂になることが多いです。


Cs波状雲2

こちらも分類上では巻層雲の波状雲です。波状の部分が細かくて

写真では見にくくなっています。

この巻層雲はジェット気流によるものです。強い風に流されて東西にのびています。

人によっては巻雲の放射状雲や、巻雲の濃密雲という人もいると思いますが、

個人的には、水平にのびている範囲がひろいことから巻層雲と判断しました。


Cs消滅飛行機雲

消滅飛行機雲と呼ばれているものです。

飛行機が通過したときに雲が消滅する現象です。飛行機雲とは逆の現象です。


飛行機雲にも影ができることがあるのですがよく観察したところ、

雲を突っ切っていたので影ではなく消滅飛行機雲だなと確認できました。


たまたま巻層雲で発生しましたが、高積雲や巻積雲などでもできます。

写真ではぐにゃぐにゃとなっていますが、上空の風により周りの雲が流されて形が崩れたものです。



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<As(高層雲)>

高層雲

写真:高層雲(半透明雲に分類されます)


高層雲は層状の一様な色味の灰色のくもです。中層の高度(2000〜7000mくらい)に発生する中層雲です。

おぼろ雲といわれるように太陽がおぼろにぼんやり見えることが多くなっています。


温暖前線面上に発生することが多く、天気が下り坂になりやすいです。

本体の高層雲が太陽を隠すほど厚くなり、下にちぎれ雲が出てくると数時間後には雨になるときがあります。


As不透明

高層雲の不透明雲です。太陽を隠すくらい厚くなっています。写真では下層に高積雲のようなものが見えます。


As二重雲

高層雲の二重雲です。

下の高度にある高層雲はレンズ雲のようになっています。

この日は少しぱらぱらっと雨が降りましたが、それ以上天気が悪化すること

はありませんでした。


As波状雲

高層雲の波状雲です。下の方が波のようになっています。

高層雲自体ぼんやりした雲なので、この波状雲を見つけた時はちょっとうれしかったです。

高層雲の波状雲も天気下り坂の雲ですが、雨が降り出すまで案外時間がかかる傾向が強いです。


As乳房雲

高層雲の乳房雲です。

雲が下の方にまるく垂れ下がる構造が特徴的なくもです。

航空では、乱気流が発生しやすいとされています。


As巻層雲寄り

巻層雲寄りの高層雲です。

明らかに雲は二層になっていますが、下層のほうは高層雲になっています。

若干乳房雲のところもあります。

高層雲は、巻層雲が厚くなってできることも多いです。


巻層雲から高層雲の変化の例ですが、

午前中からお昼頃まではCs(巻層雲)が拡がっていたのが

午後になりAs(高層雲)に変化して、あれよあれよという間にSc(層積雲)がでてきて

全天に拡がり、天気が急速に下り坂になるときがあります。


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(高積雲:Altocumulus)
 典型的高積雲

中層雲 であるAc(高積雲)は層積雲と同様に10種雲形の中でもバリエーションに富んだ雲です。

Ac(高積雲)はひつじ雲と呼ばれているように雲のかたまりが密集しているものが代表的ですが、

なかには「ひつじ」の形になっていないものも数多くあります。

さらには低い高度のものや高い高度のもの(上の写真 …METARでは17000ft〜20000ftもあります。


  低い高度の高積雲 
  低い高度の高積雲 
METARでは7000ft〜8000ft   

  層状高積雲 層状の高積雲(ひつじの形になっていないもの)

METARの説明

(1000ft=約300m)



Ac(高積雲)の発生は、(個人的な観測からではありますが、)いくつか特徴を表記すると…


☆観測地点より南側に不活発な前線があるとき(活発な前線の場合は前線からかなり離れているとき)

☆弱い高気圧内

☆高気圧の周辺

☆移動性高気圧が居座ったとき

☆中小規模・大規模な降水域本体の雲の周辺

☆前線を伴った低気圧の後

☆前線を伴った低気圧の前


という感じになります。

このように並べてみると雨の降る前にも後にもAc(高積雲)が発生していることがわかります。

層積雲と同様に天気の変遷時によく現れる雲です。

観天望気をするときには前後の天気の移り変わりも考慮しないとうまくいきません。


むらぐも

「むらぐも」と呼ばれている高積雲です。

この雲は本体の移動性高気圧が観測地点より東にぬけても後面の低気圧がまだはるかに遠かったり、

弱い高気圧に覆われているときに見られました。


長い高積雲のレンズ雲

こちらはレンズ状の高積雲です。層状の高積雲も混ざっています。

観測地点より北側に前線があり、南側から優性な高気圧の張り出しがあるときに現れました。

(風が強い場合はレンズ雲になります)

高気圧の周辺部での発生となります。


二重高積雲

二重高積雲です。高度の違う高積雲が重なっている状態です。

この雲は低気圧の前面に現れやすい傾向があります。

この写真の上のほうの高積雲は若干巻積雲になっているところもあります。


大きさの違う高積雲

このような高積雲はよく見かけるものですが、雨の前にも後にも出る高積雲です。

見分けるのは難しいのですが、層積雲から高積雲に変化するものは晴れる傾向があります。

雲のひとつひとつから尾流雲がでているときや、雲全体がぼやけているときは下り坂傾向です。


発散系の層積雲

層積雲の発散時に端のほうで高積雲になっている状態の雲です。

層積雲が発散するときに高積雲になるときがあり、そのまま雲が消散することが多いです。


☆雲の観天望気をするときの注意点

高積雲は数時間から一日くらいの予想ができますが、

雲の発生機構(たとえば地形性のものか、もっと大きなスケールのものか)を見極める必要があります。

当たり前ですが、小さなスケールで発生しているものは予想時間が短くなり、大きなスケールのものは長くなります。


擾乱周辺の高積雲

これは降水域周辺の高積雲です。黒い積雲と一緒に発生していますが、雨の降っている地点からは20〜30kmは離れています。

積乱雲周辺には必ずといっていいほど高積雲が出ています。周辺といっても100kmくらい離れていることもあります。


長年雲を見続けていますが、新たな発見により自分の観天望気の経験則が覆されることが多々あります。

特に高積雲はまだ謎だらけです。

上に書いたことにとらわれずに精進していこうと思います。



  3AC070
これは7000ftのAc(高積雲)で、METARでは3AC070となっています。
高度が低い高積雲です。
航空ではこのような層状の雲より積雲系の雲(積乱雲などの対流雲)を重視しますが、

航空での高積雲の注意点は、

☆高積雲の乳房雲・塔状雲発生時の乱気流や、

☆前線面上に拡がる高積雲や高層雲などの中層雲の雲底での乱気流

といわれています。
残念ながら私は実際にみたことはありませんが、
中層雲の雲底での乱気流発生時にその雲底付近で尾流雲が確認されたこともあるようです。
できればラインパイロットの方にどんな空の状態か聞いてみたいですね。


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<乱層雲>

乱層雲
写真:乱層雲(雲本体の下に層雲があります。副変種の「ちぎれ雲」の分類になります。)

乱層雲は俗にいうあまぐもです。

10種雲形のなかで唯一、種と変種の分類がない雲です。(副変種の分類では、降水雲・尾流雲・ちぎれ雲の3つがあります。)

中層雲(2000〜7000mくらいの高度に発生)に分類されていますが雲底は下層雲の高度まで下がります。

個人的には下層雲でもいいのではないかと思ってしまいます。


上の写真はぽつぽつ雨が降り出してきている状態の雲ですが、

本降りになったときには雲の形は降水によって見えなくなっていました。



乱層雲 乱層雲3

降りはじめの時はだいたいこのような感じの乱層雲が多いです。

本体の雲の下にちぎれ雲(見た感じでは層雲)がある場合が多いです。



乱層雲4

こちらの写真は雨が小康状態になったときのものです。


ちぎれ雲が見えていますが、南側から流れてくるときはまだ雨が降ることが多いです。

人によっては上の写真のような雲は「層雲」だという人もいると思います。最初は層雲かなと思ったんですが、

上層の雲の高度が高めに感じたので下層の雲は乱層雲の付属雲かな…と判断を変えました。


このちぎれ雲は層雲なので、上層の乱層雲が見えなければ層雲の判別になると思います。

このように雲の判別がよくわからないものもあります。

層雲でも二層になっているものもあるので、いつか専門家の方に聞いてみたいです。




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(層積雲:Stratocumulus)
 典型的な層積雲

下層雲 であるSc(層積雲)は10種雲形の中でもバリエーションに富んだ雲です。


高曇りでAc(高積雲)寄りのものもあれば、St(層雲)寄りの低い高度のものもあります。


Sc(層積雲)かAc(高積雲)か迷うくらいのものがありますが、発生高度をMETAR(メター)のデータ

でみると6000ft(フィート)がSc(層積雲)、7000ftがAc(高積雲)となっていることが多くなっています。

METARの説明


個人的な見解ですが、悪天下ではないSc(層積雲)の発生しやすい高度は3000〜6000ftが多く、

典型的な、ひつじ雲といわれるAc(高積雲)の発生高度は15000〜18000ftが多くなっています。

そのことからみると、7000ftのAc(高積雲)は高度が低めで、Sc(層積雲)寄りのものと認識できます。

(1000ft=約300m)


〜高度の高い層積雲と高度の低い高積雲の見た目の違い〜↓
  7SC060
これは6000ftのSc(層積雲)です。(METARでは7SC060)

  3AC070
これは7000ftのAc(高積雲)です。(METARでは3AC070)

このような感じの雲だと高積雲か層積雲か迷ってしまうこともあります。

〜層雲に近い層積雲〜
  7SC015
(St(層雲)も混ざっていますが)低い高度のSc(層積雲)です。
(METARでは1ST009 5ST010 7SC015)


  SC蜂の巣状雲
上の写真は層積雲の蜂の巣状雲です。でこぼこしていて気味悪い雲ですが、
案外雨は降らないことが多いです。曇りベースが続く傾向が強いです。
最近では、こちらの雲も気味が悪いことから地震雲と言われる事が多いですが普通の雲です。


 うねぐも

層積雲の波状雲です。うねぐもともいいますが、この雲は晴れる前にも雨の前にも

現れて天気が移り変わるときに出る雲なので、観天望気をするには少々厄介な雲です。

波状雲というと乱気流が起きそうな気がしますが、層状雲である層積雲の場合は

そうでもないようです。


層積雲は逆転層がつきものなので温度変化もあり逆転層の上部で風が強かったり

するので、層積雲でも波状であれば乱気流が起きるのでは…?と疑問に思い、飛行機に

よく乗る友人に層積雲の波状雲がでているときのフライトの様子を聞いてみました。

(3回ほどですが…)


乱気流は無かったり、弱かったり…という返答でしたので、上の写真のようなべったり

した層状の層積雲の波状雲であればジェット機ならそんなに揺れないようです。

ですが、強風でできる積雲に近い層積雲の波状雲は、山岳波に伴う乱気流が予想されます。。


(最近(2015年)ですが、副操縦士の方に伺ったところ波状雲は多少揺れるそうです。)




 天使の梯子

このように雲の隙間から光が差し込むときは晴れることが多いです。

「天使の梯子」ともいいます。

層積雲を語りだすととめどなく出てきそうなほど様々な顔があります。




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<積雲>

並積雲

写真:積雲(分類上では並雲となっています)


積雲は「わたぐも」と言われているようにモクモクした雲です。

強い上昇気流によって鉛直方向に(上空に)発達をし、にわか雨を降らすこともあります。

朝にわたぐもだったのがお昼すぎには巨大化し、大粒の雨が降り出す…ということも特に夏場ではよくみられます。


雄大積雲

雄大積雲です。(分類上では雄大雲です。)


航空では塔状積雲(TCU:towering cumulus)と呼ばれています。

激しい上昇気流や乱気流があるので飛行機にとっては大敵です。

雄大積雲がさらに発達したものが積乱雲です。(発雷や激しい雨は伴わないのが雄大積雲といわれています。)



雄大積雲雲底

雄大積雲の雲底です。

遠くの方は降水が確認できます(積雲の降水雲に分類されます)。




積雲ちぎれぐも

こちらも積雲です。


積雲が次々と流れてくると、このように雲底だけが際立って見えるようになります。

わかりづらいですが、積雲本体の雲の下にちぎれ雲がみえます。

本体の雲の下のちぎれ雲が発生すると、天気が崩れることが多いです。




放射状積雲

積雲の放射状雲です。


規則的に並んだ積雲が遠近法によって地平線のある一方向から扇状に拡がってみえる雲です。

この雲は天気の良いときに現れる時が多いです。

特に、秋へと移り変わる時の北よりの風が若干強くなるときに多くみられました。(太平洋側のおろし風のある地域での観測です。)







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<層雲>

霧から層雲へ

写真:層雲(写真の雲は霧から変化したもの。通常は悪天時に現れやすいです。)


層雲は、10種雲形の中では雲の種類が少ない雲で、一番低い高度に現れます(地表付近から500mくらいの高度に発生)。

「きりぐも」と呼ばれており、地表に接すると文字通り「霧」に分類されます。

雨の降っているときや雨が小康状態の時に山間部に行くとはっきりとした層雲がみられます。


典型的な層雲の良い写真がなくて申し訳ないですm(__)m 

以前、羽田空港でベストショットが撮れたんですが、断捨離の際に処分してしまったのです。

今度、層雲をねらって写真を撮りに行こうかと思います。


地霧地霧です。

霧霧です。地面から離れたら層雲です。





 

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