「冬の清涼」
METAR(メター:航空実況気象通報式)をモチーフにしたイラストです。
冬の寒い季節の澄んでいる空気をイメージしました。
真っ直ぐ伸びたジェット巻雲と低気圧が抜けた後の高積雲が描いてあります。
天気が急速に回復していく様子を表現してみました。(2013年の作品)
「家路」
層積雲に変わりつつある積雲と巻雲がメインの黄昏時の風景です。
一般的に寂しさや哀愁などのイメージがありますが、私はさわやかな懐かしさをイメージします。
低気圧が接近中の設定ですがまだ移動性高気圧の圏内で、日中の積雲が夕方になって対流が
弱まり層積雲に変化していく様子をイラストにしました。(2013年の作品)
「確かな兆し」
前線を伴った低気圧が近づいてきているイラストです。
悪天予想図 を使って表現しました。移動性高気圧からの南東の風が沿岸前線を作り、
下層の層状雲(層積雲)と上層雲である巻雲は天気下り坂になりやすい塔状雲
が出ているところを描きました。
イラストの中のジェット気流は気圧の谷前面の南西流で、ジェット気流由来の上空の前線が原因の
風速差による晴天乱気流(CAT)もある状態のものを選びました。
このシアー付近に発生しやすい巻雲は上下で風速が違うので
かぎ状になりやすいのですが、上昇流を意識して(若干かぎ状にみえますが)塔状雲にしました。
「らせんの空」
CAT(キャット:晴天乱気流)です。
こちらは鉛直断面図 で挑戦してみました。
CATの表現は、断面図上でのジェット気流核下層の転移層が読み取れるものを参考にして描きました。
イラストの巻雲は転移層付近をイメージし、さらに乱気流のめやすになるもつれ巻雲とジェット気流の影響
で一直線にのびる巻雲も描きました。下層の層積雲は低気圧通過直後の空気の沈降域下にできるものを
表現しています。(2013年の作品)
こちらもCAT(キャット:晴天乱気流)です。
国際用悪天予想図をモチーフにしてあります。(2013年の作品)
「支援者」
管制官とパイロットの無線交信のやりとりをイラストにしてみました。
管制用語をカリグラフィー風にして描いてみたいと思ったのがきっかけでしたが、ちょっと難しかったのが
正直な感想です。
端折った交信部分や自分のイメージに頼ったところもあります…。
もう少し勉強して絵に反映させていきたいと思います。
(イラスト内のウェイポイントですが実在する名前があることを描いた後にわかりましたが、
それとは全く関係ありません。)(2013年の作品)
「すぐそばにある存在」
某空港のタワー(管制塔)のVFRルーム (ガラス張りの部屋)です。15年以上前ですが、
運よくタワーの見学をさせて貰ったことがありました。
その時の管制官のシルエットが印象的で窓からみえる空とのコントラストが美しく、 一瞬、見とれそう
になりましたが、ちゃんと内部をしっかりと見させて貰いました。 (ありがとうございました!)
イラストの雲は層積雲で、うね雲からすきま雲へと変わる発散過程の状態を描きました。(2013年の作品)
「コンディション」
山岳波をテーマに描きました。
山の上にある逆転層を雲頂高度が抑えられた層積雲のレンズ雲で表現しました。
旅客機は乱気流を避けるため山岳波のあるところは避けますが、
一方グライダーでは上昇流をつかめる絶好のコンディションだそうです。
見方次第で良くもなり悪くもなる状態を表現しました。
天気図は850hPa気温・風、700hPa上昇流を参考にしました。
強い風(イラストでは40ノット)が脊梁山脈に当たることで発生する上昇流(-33hPa/H)と、
山を吹き降りる時に発生する下降流(+62hPa/H)が解析され、実際に山岳波が発生していた時のものを
使用しました。
「ダイブ」
ダウンバーストです。規模的にはマイクロバーストに近いものを描きましたが、かなり苦戦しました。
ドップラーレーダー画像の設定を自分でしたのが災いだったようです。
設定では寒冷前線通過直前〜通過中で、南西の風がまだ強めなイメージです。
資料を丸写しにしたほうがリアルだったかもしれません。知識不足が仇となった作品ですが勉強になりました。
吹き降りる風はなんとか表現できたので、次はガストフロントまで表現できるように構図を考えようと思います。
描いてある文章はウインドシア関連の管制用語です。(2013年の作品)
「大海原の雲は副産物を生む」
着氷をイメージしました。
航空用の天気図で「国内悪天12時間予想図(FBJP312)」を参考にしました。
氷晶の表現として角板を描いてあります。
小さな輝きの表現は過冷却水滴(0度以下になっても凍らない水滴)です。
(2016年の作品)
「静寂と鼓動」
ジェット気流由来の上空の前線によるウインドシアを表現しました。
描いてある雲は放射状の巻雲で、上空の風速差(風シアー・ウインドシア)によって
できるトランスバースラインの雲を描いてあります。
(トランスバースラインとは衛星雲画像の用語で、細長い筋状の巻雲が
流れに直角に波打っている雲列のこと。1000kmにもなることがあります)
トランスバースラインはジェット気流に沿って発生するのでジェット気流周辺の300hPa天気図を取り入れました。
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